内野貴啓さん

授業が利益に直結

内野貴啓さん

株式会社ウィズ 代表取締役
うちのエステート株式会社 代表取締役



Q1. 入学のきっかけを教えて下さい。

教育に携わりたいと考え、大学で教員免許を取得しましたが、氷河期世代はバブル崩壊の影響で教員の求人も激減していました。その際、美容室を経営していた父から、ロンドンのヴィダルサスーンでカット技術を学び、父の美容室で職業訓練校を設立して美容師を教育するよう勧められました。この提案を受け、ロンドンへ行き、ディプロマコースをはじめ、さまざまなコースを修了しました。特にティーチャーズトレーニングコースは日本の美容学校の先生向けのコースであり、そのご縁で当時ヴィダルサスーンのシニアスタイリストだった石井曜子先生が主宰するスクールシップ・スチューデントカットコンテストで通訳を5年間担当させていただきました。この経験を通じて全国の美容学校の先生方と知り合い、コロナ前までは全国を飛び回り美容師に技術講習会を行ったり、経営相談に乗ったりしていました。
大学在学中に通信で美容師資格を取得するため、カネボウ美容学校の通信課程に入学しましたが、途中でハリウッド美容専門学校に統合され、スクーリングはハリウッド美容専門学校で受けました。卒業生への近況伺いを通じて、同じメイ・ウシヤマ学園が経営するハリウッド大学院大学のビューティビジネス修士に興味を持ち、入学を決意しました。



Q2. 実践で役に立った講義について教えてください。

多くの講義が役立ちましたが、特に売上に直結したのは次の3つの講義です。

キャリア開発論(野嶋先生) コロナ禍で売上が落ちなかったビューティビジネスの事例を紹介していただき、その関係者との繋がりも提供していただきました。これにより、年間500万円の新たな商材売上を実現し、従業員のモチベーション向上にも繋がりました。

ビューティサロンビジネス論(千葉先生) 有名美容室の創業者や経営者がゲスト講師として登壇し、経営に役立つ情報を豊富に得ることができました。例えば、顧客層のターゲット設定や回転率の意識向上など、具体的な経営戦略の改善に繋がりました。

簿記論(田井先生) 簿記を分かりやすく教えていただき、利益を出すことの重要性を学びました。材料費や販管費の見直しにより、材料費を500万円から200万円弱まで削減し、経費の管理が大幅に改善されました。

Q3. プロジェクト研究では、どのような事をテーマに研究をしましたか?

「美容師マッチングコンテンツの構築」というテーマで研究しました。2023年5月に「キラ活」という定額制美容サービスをリリースし、その第2弾として顧客と美容師のマッチングコンテンツを検討しました。現在は、マッチングアルゴリズムや課金システムの具体的な検討に入り、特許申請も行い順調に進んでいます。卒業式では研究成果を認めていただき、理事長特別賞を賜りました。これからもハリウッド卒業生としての誇りを持って美容業界の発展に貢献してまいります。



Q4. 現在はどのようなお仕事をなさっていますか?

美容室の経営と不動産業を営んでいます。美容室経営においては、次の課題に取り組んでいます:
・低賃金が課題となっている美容業界で、2025年中に弊社従業員の最低年収を360万円以上にすること
・客単価2万円の顧客向けサブスクサービス「キラ活」の推進
・美容師主導型のマッチングアプリサービスの推進
また、髪を通じて美と健康を提供していく地域貢献や他業種との連携を通じた競創経営を目指しています。



Q5. 入学を検討されている方へのメッセージをお願いします。

私は講義の内容を実践することで年間750万円の新たな利益を上げることができました。最新の美容情勢を学び、業界トップレベルの方々との人脈を築くことができます。また、六本木という最高の立地条件により、アジア各方面からの留学生が多数在学しているため、将来のアジアマーケットを意識したビジネスを検討するきっかけにもなります。ビューティビジネスの古典的な理論から最新の理論まで幅広く学べ、実際に売上や利益に直結する知識を得ることができます。特に、経営計画を緻密に立てたいビューティサロン経営者の方におすすめです。



内野貴啓さん

内野貴啓さん


取材日:2024年4月10日